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肩こりに湿布、それは本当に正しいの?
毎日の事務仕事。
家事。スマホ、パソコン作業。
だんだんと疲れてくる肩、首…。
頭も突っ張るような感じになって、目の奥が痛み始めてくる…。
肩や首のこりって、つらいものです。
揉んでみても、なかなか消えない。
肩こり仕事は絶え間なく押し寄せてくるので、
そもそもコリがなくなるヒマがありません。
私も腱引きや事務仕事で凝りを覚えることはたびたびです。
不思議と、自分で自分に施術をしても効かない気がするんですよねー。
そんなときは大分の腱引き師さんのところに行って、
肩の腱をビシバシ引いてもらっています。
肩こりが耐えがたいくらいになってきたとき…。
みなさん、
湿布を張って乗り切ろうとしてはいませんか?
湿布は肩を冷やしてくれて、つらさを一時的に楽にしてくれる…
ように感じられるのですが…。
湿布にある消炎作用があります。
消炎作用とは、筋肉などに発生している炎症を抑え込むということ。
しかし、炎症とは、
傷ついた筋肉が回復していく
メカニズムのひとつなのです。
炎症を抑えるということは、
その部分に流れる血流を弱くするということ。
肩こりの原因、そのひとつは血流不足。
それを湿布を使って、さらに血流を弱くしちゃうと。
肩こりが、もっと長引いてしまうかもしれません。
どうして肩はこっちゃうのだろう
長時間のパソコン作業などで、肩が凝るのはどうしてでしょう?
パソコンのキーボードに手を置いた姿勢を思い浮かべてみてください。
実際にポーズをとってみても良いですが、
両手を前へ伸ばした時には、肩を少し持ち上げていると思います。
この肩を持ち上げる筋肉を
使い続けてしまうことが肩こりの要因。
筋肉はずっと使い続けていると、
その部分に「コリ物質」「痛み物質」が蓄積していきます。
それは筋肉が使われることによるって発生する、
乳酸カルシウムなどの老廃物。
その老廃物が筋肉の中に溜まりすぎると、筋肉の動きは
どんどん悪くなっていきます。
筋肉が固まって、血管は締め付けられ、血流不足に。
血液がめぐりにくくなって、酸素と栄養不足になってしまった筋肉は、
いよいよコリ、痛みというSOSを発信してしまうのです。
積み重なるSOSが、強く頑固な肩こり。
肩こり、首コリから、頭痛まで起きてしまったことはありませんか?
肩こりはさらに首の筋肉を引っ張り、頭の筋肉にまで影響を及ぼします。
脳まで血流不足になって、いずれは頭痛まで起こしてしまう…。
つまり「コリ」の大きな要因は、血流不足にあるのです。
湿布は血流を悪くする?
コリの原因は血流不足。
肩こりを緩和させる一番の方法は、
肩に溜まったコリ物質を血流とともに押し流すこと。
しかし湿布を貼ってしまうと、
湿布に含まれる消炎物質、冷感物質が、
血管をきゅっと縮めてしまう。
その部分の血流は弱くなってしまいます。
ただでさえコリコリの状態で固くなった筋肉です。
血管は狭くなっているのに、さらに血のめぐりを悪くしてしまうとどうなるか…。
血液の中にある、
赤血球は栄養や酸素を届けにくくなって、
白血球は老廃物質を流しにくくなってしまう。
血流が悪くなることで、肩の感覚は鈍くなります。
鈍くなって、肩こりを「感じにくく」なる。
これが湿布で肩こりが緩和されたように感じる理由。
一時的に楽になったように感じても、
コリ物質は肩に残ったままなのです。
そのコリ物質がどんどんどんどん蓄積していけば、どうなるか…。
頭痛、イライラ、自律神経の歪み、冷え性、めまい…などなど。
肩こり以外のお悩みが、どんどん出てきてしまいます。
湿布はあくまで一時しのぎ。
それを理解していないと、コリのお悩みはいつまでも改善されません。
肩こりになりにくい肩を作ろう
肩こりとういのが、血流が不足して
老廃物の溜まってしまった筋肉の状態であるのなら。
肩こりの改善に必要なのは
老廃物が抜けやすい、血流のいい状態、だということです。
そのために必要なことは、というと、まずは「運動」。
よく肩を動かしてあげることで、筋肉が伸びて縮んでを繰り返し、
血液、リンパ液が循環しやすくなります。
そのために効果的で、簡単な運動をふたつほど紹介しましょう。
かんたん! かたこり改善運動
両肩をすくめるように、ぎゅううっと肩に力を入れます。
五秒ほどキープして、
ストーン」と、力を抜いて肩を落とします。
これを七、八回程度行ってみましょう。
それと、もうひとつ。
両手をそれぞれの肩に当て、そのまま前後にぐるぐると回していく。
肩甲骨、鎖骨が動いていることを確信しながら行うとなおOK!
これらの運動は、
肩と首の筋肉を緩ませて血行を良くしてくれます。
座ってできる運動ですので、
仕事のあいま、休憩時間などに行うと、
コリ物質が溜まっていくのを遅らせてくれるでしょう。
そして…
湿布の代わりにお風呂に入ろう!
そして、肩や首の血行を良くするのに一番いいのは、
なんといってもお風呂でしょう!
しっかりと肩、首まで浸かり、十五~二十分は温まるのが効果的。
コリ物質、老廃物質は押し流されて、汗と一緒に排出されていきます。
お風呂はとっても大事なセルフケア。
腱引きでは施術の後、お風呂に入ることを必ずおすすめするくらいです。
肩こりに湿布は一時しのぎ。
その状態を続けていると、肩が動きにくくなって、
腕の上がらない…いわゆる四十肩などにもつながっていくかもしれません。
湿布に頼ることが、いけないわけではありません。
つらいときは、しのぐことが必要なこともあると思います。
湿布を使いつつ、その頻度を減らし、いずれは使わないようにする…。
そんな関係性が一番ではないかと、私は思っています。